2月26日
ついに世紀の対決の日がやってきました。さすがに今日は外からわからないようにBlaugranaのユニフォームは中に着込み応援です。試合は21:00からでしたが、今までの経験上何があるかわからないこと(笑)、モチベーションを高め雰囲気を味わおうと15:00に私にとって敵地「エストゥディオ・サンティァゴ・ベルナベウ」(スタジアム)へ到着しました。街の中にズドンとどでかい「それ」が建っていました。もうすでに人であふれて、しかも「白と紫」を身につけた、そう、R・マドリーサポーターがです。悪そうな連中が大声で「プータ・バルサ、プータ・バルサ、ヘイ!、ヘイ!」とずっと大声で怒鳴っています。クソッタレ!!! プータとは娼婦のことでクソ野郎などといった意味の悪口で、よくテレビでアウェーの観客の野次・紙に書いてあったりしました。スタジアムの前には大きな気球(テレビ中継用か?)があったり、テレビ用の大きなセットが組んであり、元バルサのストイチコフなどが来ると書いてありました。例によって出店もたくさん出ていてグッズがたくさん売っています。あと数度「ショージ・ジョウ」と声をかけられました。また路上駐車してある観光バスの数がハンパじゃない! 4車線ぐらいの1本の道路を全部使って100台近くも止まっているのです。
| サンティァゴ・ベルナベウその1 | サンティァゴ・ベルナベウその2 | サンティァゴ・ベルナベウその3 |
| 観光バス軍団 | 観戦グッズショップ | R・マドリーサポーター |
まずお腹がすいたのでスタジアムのまん前にある、私の大好きな「バーガーキング」ヘ行きました。大きさ・味はそんなに変わりません。こちらにはマックやケンタなどのファーストフードもあります。そして必ずビールがあります。
腹ごしらえをしてから、まず車椅子ではいるためのゲートがどこにあるのかを調べなくてはなりません。いろいろなゲートで聞き、途中で車椅子の人を発見。その介護者の人が車椅子で入るらしき場所へ案内してくれました。そこは地下駐車場へ入る入り口でそのよこに鉄の大きなドアで閉まったゲートがあります。家族ずれの車椅子の人がいたので「ここでいいんですか?」とたずねると「OK」の返事でした。あ〜一安心です。開場の時間も19:30と教えてくれました。まだかなり時間があるので、となりのスーパーでビール、ワインやひまわりの種など買い、飲みながら時間をつぶしました。
辺りがだんだん暗くなってくると人の数はものすごくなってきました。目の前の道路はまるで歩行者天国のようになり、馬に乗った警官などが現れて物々しくなってきました。爆竹ではなく、本当の爆発音もあちこちから聞こえるようになってきました。
| 車椅子入場口前で | 「ショージ・ジョウ」と応援してくれるオジサン | 夜になるとものすごい人数 |
いよいよ開場の時間となり車椅子の人も20人くらい集まっていました。車椅子の人1人に付き介護者1名が付き添えますが、チケットも2人分要ります。受付のオヤジが貴重なチケットのバーコードがついている部分を破り、いよいよ中へ入場です。するとその通路にはピッチの上で怪我した選手を運ぶカートがあり、カメラマンの人たちの控え室もあります。
しばらく行くと、な、な、なんと、トンネルを抜けるとそこは雪国ではなく、ピッチではありませんか?! 車椅子席はメインスタンドから向かって左、メインスタンドよりのゴールラインから2mぐらい離れた位置にあるのです。もちろん柵はありますが。あとでホテルへ帰ってきてテレビで試合を見ると、コーナーキックのときなど赤いパーカーを着た私がチラッと映っていました(ニヤッ)。
| スタジアムへ入場 |
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車椅子席についてホッと一安心してまわりを見渡すと、3階席まであるそのスタジアムの大きさに気づきました。サッカー専用スタジアムでこの大きさ(たぶんココも約10万人)、日本には絶対できないだろうな。歴史・文化の違いですね。
まだ1時間もあるのにすでに応援が始まっています。応援グッズとして売っていたものを紹介すると、ものすごく長く70cmぐらいある細いメガホンや空気が出るスプレー缶の上にフォーンがついたものが主流です。このフォーンは近くで鳴らすと車のエア・フォーンと同じでメチャクチャうるさいです。
| 赤のパーカーが私 |
バルササポーターは3階席の一番上に集団で約100人くらいいました。1階席にいる熱狂的なR・マドリーサポーターが数十人でそちらを指差し、悪口を言ったりなど罵声を浴びせていました。
試合開始30分くらい前になるとバルサのゴールキーパー、アルナウが練習へもう1人誰かとやってきました。ものすごいブーイングです。その5分後にR・マドリーの選手たちが白のユニフォームの上に黒いトレーナーを着て登場です。まずすごい大声援の中ピッチの半面を2周ランニングしました。目の前をあのR・カルロス、モリエンテス、ラウル、アネルカ、イエロなどが通っていきます。敵ながらちょっと感動です。次に円陣になってアップをはじめました。すると今までにないほどのブーイングが聞こえてきました。こちらもユニフォームに黒のトレーナーを着たバルサの選手の登場です。まずは横1列になりステップを踏みながら手を交互に上げてのアップからはじまりました。数往復ぐらいするとこちらも体を動かし始めました。この頃にはスタジアムはほぼ満員です。しばらくすると両チームともボールを使ってパスやシュート練習がはじまりました。約15分練習し両チームの選手は戻っていきました。
| スタジアム全体図 | バルササポーターに罵声 | R・マドリーの選手+チラッと私 |
| 両チームのアップ | バルサのアップその1 | バルサのアップその2 |
試合開始5分前となりドキドキしてきます。まずは大ブーイングとともにキャプテンのフィーゴからバルサの選手がピッチの上へ現れ、センターサークル内で横1列に並び挨拶しました。次にR・マドリーの選手です。すると8万(入場制限されたため)もの競技場の観客全員が一斉にA2版の白い紙を両手に高々と上げ、大きなスタジアムの客席が全部真っ白になりました。全員がです! テレビで見た方はそのすごさがお分かりになると思いますが、敵チームながら憎い演出、あっぱれ! 感動してしまいました。私は絶対にやりませんでしたが、なんともいえない素晴らしさでした。(各座席にビニール袋が置いてあり、パンフレットなどと一緒にその紙も入っていました)
さあ、世紀の対決のスタートです。約30年前までフランコというマドリーの独裁者にバルセロナのあるカタルーニャ地方は支配され、独自のカタラン語の禁止など政治的な因縁がありました。唯一の反抗手段として「レアル」という国王の称号のついたレアル・マドリーをバルセロナがサッカーでやっつけることができたのです。この試合にはこのような歴史的な背景がありスペインダービーと呼ばれ、僕が思うに世界最高のクラブチーム対決なのです。普段のリーグ戦でお互いが対決しなくても、電光掲示板でお互いの得点など情報が入るだけで拍手やブーイングが起こるほど敵対しているのです。日本の巨人vs阪神など比になりません。
| バルサ入場 | 紙の持ち方教室その1 | 紙の持ち方教室その2 |
| 真っ白なスタジアムその1 | 真っ白なスタジアムその2 | 真っ白なスタジアムその3 |
試合が始まると応援の仕方、力の入れようがハンパじゃありません。特に自分のチームの応援もしますがそれだけではなく、バルサへのブーイング、野次をスタジアムのほぼ全員が行なうのです。国際試合でもこんなに熱くならないでしょうし、日本では絶対に味わえない雰囲気です。例の「プータ・バルサ」にはじまり、バルさの応援歌"El
himno"の替え歌、そして特にルイス・エンリケ選手へのブーイング、野次はものすごいのです! 彼は元R・マドリーの選手だからです。それもブーイング用の歌があるらしくみんなで叫んでいました。さらにバルサのコーナーキック時にリバウドやフィーゴがゴールラインそばへ来ると、前のほうの観客が前のめりになってツバを飛ばし、紙くずが投げ入れられ、酷いことに1度ゴルフボールが投げ込まれました。こんな状況ですからバルサのバの字も応援することができず、車椅子席でもまわりは全てマドリーサポーターなのと、うしろには熱狂的な連中がいて、アウェーの恐ろしさを感じることができました。サッカーの試合を見ていて、こんなに悲しく、つらく、ストレスがたまった試合ははじめてです。顔の表情さえ変えられない雰囲気なのです。もうこんな雰囲気で試合を見たくはありません。
でも前述の通り、リバウドやフィーゴの姿がコーナー時に、プジョールやボハルデが走ってくる時に、2mくらいのそばで見れたのがせめてもの救いです。
試合はR・カルロスのとんでもないフリーキックなどで3−0でボロボロに負けてしいました。しかしリバウドのポストにはじかれたフリーキック、フィーゴ(?)のキーパーとほぼ1対1の場面、後半のレッドカードでマドリーの1人が退場になってからの怒涛の攻めなどが見れました。ぜひ今度はカンプ・ノウでレアル・マドリーを叩き潰すところを、「Blaugrana」の血が流れている者として1生のうちに1度は見てみたいと思います。と言うか絶対に行きます! (R・マドリーファンの人がいたらごめんなさい)
そして時間がたって人が引けてからの試合後に、車椅子席とピッチがつながっているのでコーナーキックエリアの辺に車椅子ごと入っていってしまいました。係員はいましたが誰も止めないのでVamos
vamos! 記念撮影もしました。日本ではあまり考えられないことですよね?! 今考えると、記念に芝でもむしってくれば良かったなと思っています。
本場のサッカーを肌で感じることができ、不満はかなり×100くらい残りましたがとても有意義な1日でした。
| R・カルロスのFK |